原作・アニメファンから見た実写版『四月は君の嘘』の感想。涙がとまらないよ・・・
公開からやや遅れて、実写版『四月は君の嘘』を鑑賞してきました。言いたいことは山のようにあるけれども、ひとつだけ言えるのは音楽は裏切らないということ。
モデルアーティストの篠原悠那さんと阪田知樹さんの音と音の殴り合い。いきものがかりの『ラストシーン』は物語に寄り添い、まさに公生の人生を表現しているようで。wacciの『君なんだよ』は、公生とかをりのかけがえのない一日を彩る。
四月は君の嘘といえば、音楽。音楽が素晴らしかったのは、実写版でも評価されるべき点なのかなと。
ぜひ原作・アニメにも触れてほしい!
おそらくこの実写化のターゲットは、中高生がメイン。
実際に劇場でも、その層が多かった印象。Twitterでも泣いた、感動したなどの感想がよく見られる。今まで届いていなかった層に、作品が届いているのは本当に嬉しい。
きっかけは俳優目当てでもいいんですよね。映画が良かったと感じた人たちには、ぜひ原作やアニメに触れてほしいと思います。
映画では省略されてしまった物語や登場人物、変更されてしまったセリフ回し。
映画では公生とかをりの恋愛成分濃い目ですが、君嘘の魅力はそれだけじゃない。ライバルたちとの熱い共演、努力、友情、親子愛、師弟愛。
有馬公生が、多くの人に触発されて高め合い、成長していく姿が描かれています。
そして、四月は君の嘘の物語を、作品への愛と熱量を持って映像化したアニメの素晴らしさよ。
音楽面は言うまでもなく、細かい点までこだわった演出や映像美は圧巻。最高の作品といっても過言ではないです。
ほんと映画だけにとどめておくのはもったいない。これから原作・アニメに触れられる機会があるのは羨ましいくらい。欲を言うならどっちも触れてほしいけれども、そこはお好みで。
なんにせよ、四月は君の嘘をより好きになってもらえたら、幸せな気持ちでいっぱいになります。
恋愛成分濃い目のダイジェスト版・四月は君の嘘
前半に書いたことは、美辞麗句ではなく本音。これから書くことも、もちろん本音です。
公開直後から続いた原作・アニメファンからの映画への罵詈雑言に心を痛めたこともあった。そこまでひどく言う必要はないんじゃないかと。批判するなら観てからにしようと決めていて、明言は避けていたものの…。
映画を観ているときの僕「原作読みたい…アニメ観たい…帰りたい…」
正直な感想は、恋愛成分濃い目・お涙頂戴のダイジェスト版といったところ。涙がとまらないよ(別な意味で)
原作の良いシーンをつまみ食いした印象を受ける。
原作を知っているから理解できている面はありますが、シーンの切れ目がぶつ切りなのが残念でしょうがない。もう少しタメるところはタメるなど、メリハリをつけてくれたらなあと感じました。
主人公たちの年齢や紘子さんの立ち位置、登場人物のカットなど、改変点を挙げればキリがありません。
原作をそのまま実写化する必要は必ずしもないかとは思いますが、改変点が、どれも悪い風に作用していたように見えて仕方がないのです。
「え、このシーンでそのセリフ使うの?」「このシーンとそのシーンを合わせちゃうか…」と複雑な気持ちでいっぱいに。
いちばん許せないのは、やっぱり公生のかをりへの「宮園」呼び。タイトルにもあるとおり「君」という言葉が重要な意味を持つ今作において、この改変はありえない。
かをりもあっさり公生を名前で呼んだりするし、ため息が出るほど残念です。
文句ばっかり書いちゃってますが、もちろん良いところもあるんですよ。前半で述べた音楽面などなど。
演技面でいくと良かったのは、中川大志くんの渡の演技。改変されるセリフが多くある中で「無理かどうかは 女の子が教えてくれるさ」の名言をそのまま使ったのは評価したい。ドヤ顔やお調子者の一面はまさに渡そのもの。
原作・アニメの素晴らしさを再度実感できたという点では、実写版には感謝したい。思い入れのあるファンにとっては見たくないものかもしれませんが、四月は君の嘘の良さを再認識する機会にするのもひとつの手かと。
でも、僕はもう二度と観ません。一回観れば十分です。
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