とあるカワウソのつぶやき。

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映画『3月のライオン』前編の感想「原作ファン納得!凄まじい熱量の込もった素晴らしい作品!」

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『3月のライオン』実写版、前半の感想です。公開前の期待をさらに超えてきた。

観ている側を熱くさせる熱量。圧倒されっぱなしの2時間弱。もちろん削られたシーンや、順番を入れ替えたシーンもあるけれど、無駄がない。

原作ファンの人なら、どこがどう入れ替わってるとか、違う点にも気づけて面白いんじゃないかと。

ストーリーの構成といい、配役といい、素晴らしい実写化…。細かい点へのこだわりが見えるのがさらにグッド。

後藤の棋譜の対戦相手が、映画には登場しないキャラの名前だったり。隈倉さんとかいたような気がする。

漫画の実写化といえば、原作ファンとしては身構えてしまうもの。しかし、3月のライオンに関しては、ファンにとっても納得の出来だと断言できる。

物語のあちこちから、3月のライオンの世界が広がっている、としみじみと感じたんですよね。

いちばんそれを実感したのは、川本家の3姉妹初登場のシーン。あかりさんの優しさ、ひなちゃんの明るさ、モモちゃんの可愛さ。原作を読んだときと同じように、心がほっこり温かくなりました。

3月のライオンを知らない人も、実写化はちょっと…と気後れしている人にもぜひオススメしたい作品になっています。少しでも迷っているなら、ぜひ視聴を!前後編まとめて一挙見もいいかもしれません。

誰も彼もピッタリな名キャスティング!

誰も彼も、ピッタリと言わざるを得ない名キャスティング!

神木くんは、主人公の零くんそのもの。実写・アニメ問わず、成功を約束された男・神木隆之介ェェェ!稀代の才能が存在する今、3月のライオンが実写化されたことに感謝しかない。

香子役の有村架純さんの凄まじい悪女っぷり。彼女に悪女のイメージがなかったので、発表された当初はどうなるかと思っていましたが、香子の強さと弱さを兼ね備えたキャラを見事に演じていた印象。

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「おしっこもれそう」って耳元で囁かれるの、やばくないですか?屈指の良セリフ改変。下着姿で後ろから抱きつかれたら、草食な零くんだってけものになりますよそりゃあ。…まあ、実際は何もなかったんでしょうけど。

厳しい戦いが描かれる中、ほっこりさせてくれる川本家の面々。

倉科カナさんの女神っぷりは、まさにあかりさん。彼女の優しさに包まれたい。清原果耶ちゃんの天真爛漫さも、ひなちゃんのイメージばっちし。

実写でも、モモちゃんは可愛かった。新津ちせちゃんは新海誠監督の娘さんなんですよね。『君の名は』といい、神木くんと縁のあることで。

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もう佐々木蔵之助さんの島田開八段は、本人役といって差し支えないのでは?だって、島田さんのモデルになったその人ですもん。一目見たときから、完全に一致。誰もが認めるキャスティング!

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後藤役・伊藤英明さんの全開ヤクザオーラにちょっと蹴落とされそうに。めっちゃ怖えもんよ…。彼に睨まれたら、足が震えて動けなくなりそう。島田さんとのガンの飛ばし合いは迫力あったのに、なぜか笑えちゃいました。

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染谷さん演じる二海堂の叫びに、原作同様熱くなる。やっぱり零くんの心友は彼しかいないんですよ。

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しこりの残ってしまった点は

漫画の実写化作品としては、これ以上ないほどの素晴らしいクオリティの作品になっていると思います。

ただ、前編で不満を挙げるとするなら、二海堂の登場シーン。零くんの家に急に押しかけたり、若干強引なところは確かにある。


だけど、学校にリムジンで乗り付けて、メガホンの大音量で名前を叫ぶなんて非常識な行動はしないんじゃないかと。島田さんの体調を気遣う冷静で優しい彼なら、そんなことはするはずない!


お金持ちで零くんと知り合いなのを端的に伝えるための改変なのかもしれないが、しこりの残るシーンでした。

もうひとつは、一砂とスミスがお酒を飲んじゃった零くんを放置して帰ったこと。

あのふたりなら、酔いつぶれた後輩を放ったらかしにはしないでしょ…。なんか一砂が小心者のチンピラみたいになってて残念だ…。

原作を知ってると、ひっかかる点はどうしても出てくるものなんでしょうね、きっと。時間の制約と、物語の再構成の都合や、原作を忠実に再現することが実写化ではない訳ですし。

(2017.4.22追記)
零くんの泥酔について、羽海野チカ先生が言及。そういうことだったのね…。一砂、スミス、すまない…。

後編と、ひとつの終着点と。

後編の公開日は4月22日。前半上映後の予告から、期待が高まってしょうがない!

宗谷名人戦に、ひなちゃんの問題に、川本家のクズ親父登場。前半と遜色ないくらいボリュームたっぷり、密度の濃い物語が待っているはず。

誠二郎が出てくるってことは、原作のあのセリフを神木くんが言うんですよね?原作屈指の名言。神木くんの口から発せられるのを見たいような、見たくないような、そんな複雑な気持ち。

まだ原作が完結していない段階で、物語をどう締めくくるのか。ダヴィンチ11月号のインタビューの中で、羽海野チカ先生は以下のように述べています。

最初に設定した最終回というのが、実は映画の後編のラストシーンだったんです。そこを映画で描いてもらったので、私は、その先を描くことになります。

3月のライオンのひとつの終着点が、実写映画では示されることになると。いずれ迎える原作の最終回は、それをさらに超えてくるだろう。その時のためにも、後編の終幕を見届けなくちゃいけない。

映画を観て、原作読み返したい欲がむくむくと湧いてきたので、後編までには必ずや。

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