とあるカワウソのつぶやき。

四月は君の嘘が大好きなカワウソ。好きな漫画やアニメについて語るブログです。

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映画 バクマン。感想「ジャンプを体現した映画!友情!努力!勝利!」

映画「バクマン。」観てきました。めっちゃ面白かったです!人生の半分以上をジャンプと過ごしてきた僕にとって、最高にテンションが上がる映画でした。

まず、キャストのみなさんがキャラに見事にハマってる。当初、サイコーとシュージンの配役逆じゃね?なんて言われてたけど、そんなことはなくって。中井さんの再現度には笑った。

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いちばん凄いと思ったのは、染谷将太さんの新妻エイジ。彼の不気味さ、不敵さを再現した演技だった。

色々語りたいところはあるんですが、いちばんはラストに向けての展開。

新妻エイジと同率2位にまで昇りつめたサイコーとシュージン。巻頭カラーの回を控え、エイジに勝てるチャンス…と思ったその矢先、サイコーが倒れてしまう。その姿を見た編集長は、「この世は金と知恵」の休載を決定。

茫然自失のサイコーを奮起させたのは小豆のお見舞いで。サイコーと噂になっていること、事務所から恋愛禁止と言われていること、もう会えないことを小豆は語る。そして、「ずっとなんて待てない。先に行ってる」と漫画の台詞で別れを告げる。

けど、小豆は「ずっと待ってる」ってこの台詞で言いたかったんだよね?そうだよね?事務所から言われただけで、すんなり諦めちゃうの…?って思っちゃう人もいるかもなあ。原作と違って小豆とサイコーが惹かれあった背景があんまり描かれてないし…

その台詞を聞いて、「俺のバクチに付き合ってくれ」とサイコーは漫画を描き始める。どう考えても無茶、間に合わない…。けれど、そんな状況のなか、仕事場へ漫画仲間たちが集結。

平丸さん、福田さんは自分の作品を後回しにしてまで、サイコーとシュージンの原稿を助けにくる。作品が打ち切りになり、実家に帰っていた中井さんまでヘルプに!漫画家どうしの友情…いいじゃないか!

あと3ページ…間に合うのか…と絶望する一同の前に、新妻エイジ登場。「僕の方がもっと上手く描ける」と原稿に手を出すエイジ。「やめてください。それは僕たちの漫画です」と言い切ったサイコーはかっこいいな!

死力を使い果たした原稿を見せに、ジャンプ編集部へ向かう。編集長は「君たちの勝ちだ」と「この世は金と知恵」の掲載を決定する。

その回は、新妻エイジの「CROW」を破り、1位に輝く!おめでとう!

それを聞いて、サイコーとシュージンが手を叩き合う。

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「あ!これスラムダンクや!」

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いがみ合っていた桜木花道と、流川楓がハイタッチするシーンのオマージュ。途中、仕事場で漫画仲間とスラムダンクの台詞を言い合ってたのは伏線だったんだな。


1位を取った11話をピークに、力を使い果たしてしまったふたり。作品の人気は急降下、そして打ち切りへ…。展開や台詞までスラムダンクの山王戦のよう。

ふたりが通っていた高校は「谷北高校」。スラムダンクの湘北をもじったもの。

卒業式の日、黒板に次回作の構想を描きながら話すサイコーとシュージンの姿で物語は終わる。「俺たちの戦いはこれからだ!」エンドじゃないですか!どこまでもジャンプ的!

エンドロールは漫画のコマ割りのようになっていたりだとか、本棚の漫画が有名作品のパロディだったりとかで、見てるだけでも面白い。

同じタイトルの漫画なのに、作者名違う…?そうか、エンドロールってことをすっかり忘れていた。作品に関わった方々の名前が作者名になってるんだと気付く。最後までニヤっとさせてくれる。

友情、努力、勝利。バクマン。はジャンプを体現した映画だったと思います!原作と違うところはもちろんあったんですが、原作へのリスペクトを感じました。

実写化は原作と違うことを前提として、作品の世界をどこまで表現できるのか。それが行き過ぎると「クソ改悪」なんて言われちゃう訳なので、塩梅が難しい。

バクマン。も面白かったんですが、突っ込みどころはちょくちょくあって。「ONE PIECE」や「NARUTO」といった人気漫画が連載されているはずなのに、アンケートの結果では架空の作品ばかり。(見逃してたらスミマセン)そのあたりは実際にある作品への配慮もあったのかなと。

フィクションとはいえ、ONE PIECEが架空の作品に負けてるところなんて見たくないファンもいるでしょうし。

あとは、主人公が序盤で死ぬ(と思わせた)例で「進撃の巨人」を挙げていたところ。わかりやすいたとえだと思ったんですが、ジャンプの作品で例えてほしかったなっていうささやかな願望(笑)。でもジャンプ作品で、かつ知名度のある漫画で思いつかないんですよねぇ。

ラストの展開で、理想を言うならば、エイジの手の入った原稿をそのまま描かずにイチからサイコーが書き直してほしかったなって。時間がないとはいえ、ライバルのエイジの手が入った原稿だものなあ。

あーだこーだ言ってきましたが、バクマン。はジャンプファン必見、漫画を楽しんできた人なら絶対観るべき映画ですよ!観て後悔はないはず!

バクマン。 モノクロ版 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

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