とあるカワウソのつぶやき。

四月は君の嘘が大好きなカワウソ。好きな漫画やアニメについて語るブログです。

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【四月は君の嘘】第14話 感想「ずっと側にいて欲しい男の子」

四月は君の嘘 第14話「足跡」感想。結末を知ってから書いているので、ネタバレ注意。14話は椿回!

明るいかをりの姿が痛々しい

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倒れたかをりのお見舞いに来た公生たち。つとめて明るく見せようとする姿が痛々しい。

「2学期には学校に来れるんだよね?」という椿の問いに、あらかじめ答えを用意していたり、渡が大量に持ってきた本に「こんなに読む時間ないよ」とつぶやいたり。さらには、元気に見せるためにお見舞いに来てもらっている間は点滴を外してもらっていたり。

フラグがあからさますぎて……。大量の本のなかから「いちご同盟」を手に取り、公生が借りていたことに気づいていたのは覚えておきたいポイント。なぜこの本だったのか。これから、いちご同盟を読まないと分からない展開が幾度となくあるから、君嘘ファンなら必読の一冊。

柏木さんの慧眼

学校の階段でお昼ご飯を食べながら談笑する柏木さんと椿。斉藤先輩と「まだ別れてなかったの?」と聞かれた椿は「嫌いになったわけじゃないし」と答える。その答えの時点でなんだか違和感はあるよねぇ。じゃあ有馬君は?と公生の名前が出た瞬間に動揺してるし、ほんと分かりやすいんだから。

「あんたは"弟""弟"って呪文を唱えて 暗示をかけてるの」
「今の居心地のいい関係が壊れてしまうから」
柏木さんの台詞は、核心を突く。客観的に椿たちの関係性が見えてる。

「今の関係なんて 宮園かをりの出現で もうぶっ壊れてんのよ」とさらに突っ込んだ台詞はアニメではカット。まったくその通り。柏木さんは、公生たちの様子を本当によく見てる。そのうえで椿に後悔してほしくないから、アドバイスもする。

柏木さん、そのちょっと大人びた考え方はどこから学んだんでしょうね。いやー気になるなあ。

椿と斉藤先輩のお祭りのシーン、せっかく斉藤先輩が可愛いって褒めてるのに、公生と比較しちゃう椿。恋人の目の前で他の男のこと考える椿ェ……。

2回目だ 君が僕の名前を呼んだの

かをりを見舞いに、今度は一人で訪れた公生。ガラコンでたったひとり演奏したのをさんざんからかわれたあと、「どうして?」と弾いた理由を尋ねられる。真面目な台詞と、ふざけた台詞の対比。種田さんの演技が光る。

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「はじめは君がバカにされたから」
「でもね 途中から 音が消えて 母さんの言葉や しぐさや 匂いや 母さんとの思い出が 音になって 空に舞い上がってた」
と公生は答える。

「君はどうしたって 表現者なんだね 有馬公生君」
かをりの言葉で、愛の悲しみが自分のための選曲だと気付く公生。

「また一緒に弾きたかったな」と目尻に涙を貯めながらつぶやくかをりを見ていられない。きっと病気なんて蹴散らして、また公生と演奏する姿を見せてくれる。そう信じたい。

「2回目だ 君が僕の名前を呼んだの」
公生は、涙ぐむかをりにそう告げる。1回目は、ふたりで演奏を披露したあと。公生が聞いてないところでは、毎報コンクールで公生の演奏を聞いたかをりが、彼の名前を呼んでいたけれど。この病室の会話が2回目だ。

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心の中でいろいろ聞きたいことはあるはずなのに、なんでその台詞?と疑問に思う人もいるかもしれない。かをりは母親のようにいなくならず、これからも名前を呼び続けてくれるよねっていう願いが込められているのだろう。

14話は椿回!

なんといっても、14話は椿回なわけです。小さい頃に、公生のためにピカピカの泥だんごを作ってあげる椿。合唱のとき、思わず耳を塞いでしまう椿。かをりのお見舞いで音楽の話をするふたりに嫉妬する椿。椿椿椿。

椿と柏木さんが電話していたときのひとこと。
「"好き"と"嫌いじゃない"の間には幾万光年の距離があるのよ」
柏木さんの名言が飛び出す。

柏木さんといい、渡の「ボロボロになろうとなんだろうと 自分で気付くしかねーよ そばにいる男は弟なんかじゃないってことを」といい、本当に中学生かよって思うくらい大人びたこと言うよね。君ら本当は何歳だ。

「好き 嫌いじゃない 好き 嫌いじゃない……」と言いながらとぼとぼ歩く椿の目の前に現れたのは公生!くぅ〜ここで有馬君来ますか、そうですか。柏木さんから「椿が大変だ」と聞いて歩き回った公生の足はボロボロ。椿のためならいかんなく発揮される公生のイケメンさ。もう少し、本命にもそのかっこよさを見せてくれてもいいんだよ?

ずっと側にいて欲しい男の子

アイスバーを買って海岸を歩く椿と公生。「月の光」を口ずさみながら、いつものたわいもない会話を交わす。公生の好みは、バニラ味で変わらない。椿より小さかった足は、いつの間にか大きくなっていて。変わらないものと、変わったものと。

椿は公生が変わったという。目が輝いていると。ピアノを弾いている時の公生のようすを目一杯語る椿。

「僕 音楽科のある高校に進むよ」
ずっと側にいた公生が、遠くへ行く。ずーっとひとつで続いていた足跡が枝分かれしているのは、椿と公生の関係性を表しているようで。

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その言葉を聞いて、涙をボロボロ流してしまった椿は走り出す。

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椿の頭の中で、公生との思い出が走馬灯のようにどんどん浮かんでくる。このシーンは、佐倉さんの演技のすばらしさとが音楽と相まって、心にグッとくる。公生と椿が積み上げてきた、たくさんの時間を実感する。

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「私 バカだなぁ」
椿がずっと側にいて欲しいのは……。ついに自分の想いに気づく。まだ手遅れじゃない。まだ手遅れじゃないよ!

最後の「ごしごし ごしごし びっくりするかなあ 公生」 と綺麗な泥だんごをふたつ作る椿の健気さ。

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やめてえええええ!!前のシーンの切なさと、幼少の椿の明るさのギャップで涙が止まらない!14回は間違いなく、椿回。愛の悲しみの回のあとに、こんな素晴らしい話を持ってくるなんて、新川先生およびアニメスタッフのみなさん、ニクイねえ。

ここぞというときに流れるキャラソンも素晴らしい。シーンに合わせてボリュームが調節されていて、物語を盛り上げる。公生との思い出が光のように浮かんでくるところにサビを持ってきて、感動を増している。

椿役・佐倉綾音さんが歌ったものは、円盤1巻の特典で、劇中で使われたものは君嘘のサウンドトラックで聴けるのでぜひ!どちらも毎日聴いていたいくらい。

 

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