『忍物語』モンスターシーズン開幕！大学生になった阿良々木くんが出会う怪異とは？

物語シリーズ『忍物語』の感想です。オフシーズンを経て、モンスターシーズンが開幕！表紙の忍ちゃんがまさに"鬼"な感じでめっちゃ好き。

大学生になった阿良々木くんが出会う吸血鬼に関する事件。神原駿河が所属していたバスケ部の後輩たちが、次々とミイラ化した姿で見つかる。

その背景には、キスショットの名付け親でもあるデストピア・ヴィルトゥオーゾ・スーサイドマスターの影もちらついており…。

シーズンの始まりにふさわしく伏線も撒いて、今後の展開がめっちゃ気になる。特に忍ちゃんとスーサイドマスター関連。

吸血鬼にまつわるミステリー

忍物語は、怪異をネタにしたミステリーといったところでしょうか。阿良々木くんと一緒に、謎に振り回されるばかり。

物語を通して、部活動に奮闘する女子高生の闇を見た気がした。実際にありそうだもんね。エースがいなくなったかつての強豪校とか。

神原駿河が抜けたバスケ部に残ったのはキツイ練習と、連体感ならぬ連帯責任のみ。やめたくてもやめられない。誰かひとりがやめればせきを切ったように、続くのかもしれないけれど、行動に移す者はいない。

鬱屈した想いを抱えた一人の少女のもとに、怪異が現れたのは必然だったのかもしれない。

なんでも知ってるおねーさんでも、知らないことはある

なんでも知ってるおねーさんの臥煙伊豆湖が、人間の悪意を読み切れないのは意外だった。確かに考えてみれば、彼女は怪異の専門家であって、人間の専門家ではないものね。

今回の事件を受けて、結物語でも登場した風説課を発足させたのでは。警察の捜査技術×怪異の知識で、向かうところ敵なしって感じ。さすがなんでも知ってるおねーさん。

ところで、終盤のパジャマパーティーの映像化はいつですか？正座しながら首をながーくして待っております。

今後の刊行予定が発表！

巻末では、モンスターシーズンの今後の刊行予定が発表。タイトルは以下の通りです。

宵物語
余物語
扇物語
死物語上・下

大学生の阿良々木くんと"怪異"たちの繰り広げる物語に期待しかない！全5巻予定ですが、死物語に中巻が追加される可能性もなきにしもあらず。

人間もある意味モンスターなんて見方もありますけれど、それはそれ。今回の忍物語は死物語の序章みたいなものですかね。スーサイドマスター関連は、謎が残るばかりですし。

ほんと、物語シリーズっていつ完結するんだろう。半年に1巻ペースだとしたら死物語が2020年くらいになる計算に…。

モンスターシーズンが終わっても、また次のシーズンがあるかもしれない。西尾先生の想像力が続く限り、物語シリーズは終わらねェ！

西尾先生にはなにとぞ、どこかのタイミングで羽川さんの出演をお願いしたいところですね。