とあるカワウソのつぶやき。

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【四月は君の嘘】第4話 感想「さあ、旅に出よう」

四月は君の嘘 第4話「旅立ち」感想。物語で大きな意味を持つ回。結末を知ったうえで書いているので、ネタバレ注意。

さあ、旅に出よう

藤和音楽コンクール2次予選。公生は譜面をさらうのに必死で、周りの状況がまったく見えていない。そんな公生にかをりが頭突きをかます!

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公生のおでこに自分のおでこをひっつけ、
「私を見て 顔を上げて私を見て 下ばかり向いてるから 五線譜の檻に閉じ込められちゃうんだ」とかをりは言う。顔近いっ!

公生が見るべきなのは、譜面じゃなくて一緒に演奏するかをり。ミスすれば彼女に迷惑がかかると考えて、完璧に、譜面に忠実に弾こうとしている。

けど、かをりが求めたのは、憧れていたのは、一緒に演奏したかったのは、ヒューマンメトロノームな有馬公生じゃない。24色パレットのようにカラフルな音を奏でる有馬公生だ。

「大丈夫 君ならできるよ」
「私達ならできる」
「モーツァルトが空から言ってるよ 『旅に出ろ』って」
「旅の恥はかきすて 思いっきり恥かこうよ 2人で」

公生に次々と言葉を投げかけるかをり。「君は自由そのものだ」と公生は彼女を評するけれど。「違うよ。音楽が自由なんだよ」とかをりは返す。譜面の指示通りにと教えた母とは正反対。

「2人」で一緒に旅に出る。

アゲイン!

ついに2人の出番がやってきた。不安で顔が強ばる公生。練習も、合わせる時間もなかったから当然。そうは言っても演奏が始まると、きちんと合わせていけるところが、さすが元天才ピアニスト。

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前回の演奏とうってかわって、かをりの演奏がおとなしい…と思いきや。彼女らしさが徐々に顔を見せる。その演奏に何とかくらいつく公生。だが、客席に母親の亡霊を見てしまう。

消えていく音符、聴こえなくなる音、ずれていく音程…。「迷惑をかけるくらいなら…」と公生は演奏を止めてしまう。やっぱり、ダメだったか…。

それを見て、かをりも演奏を止める。彼女のコンクールは、ここで終わり。けれど彼女にとってコンクールの結果はきっとどうでもよくって。

公生の演奏を聞いて胸を打ち抜かれた宮園かをり。「コーセー君にピアノ弾いてほしいの!!」とヴァイオリンに転向するきっかけになった彼と立つ舞台。「いつかきっと 君のいる場所に行くから」と誓った有馬公生と立つ夢の舞台。公生が弾かないなら、弾く意味なんてない。

「アゲイン」

もういちど、かをりは弾き始める。かをりのため、覚悟を決めた公生もふたたび演奏を始める。相変わらず音は聴こえないものの、「赤ちゃんの頭をなでるように」と母の言葉を思い出し、自分の中のイメージを引っ張り出す。集中、集中と言い聞かせるうちに、ゾーン突入。

主役のかをりを喰おうするかのような演奏を見せる。それに負けじとかをりも応戦。音と音の殴り合いが繰り広げられる。お互いソリストだもの。人に合わせて弾くなんて性に合わないもの。その殴り合いに、会場中が引き込まれていく。

「力強く 鼓動のように 僕を突き動かす」
「君の音が聴こえる 君がいる」

演奏を通じて心を通わせる公生とかをり。会場中、スタンディングオベーション!2人の演奏は、宮園かをりの存在は、聴いた人の記憶に残り続けるだろう。

演奏を終え、倒れてしまうかをりの姿で第4話は終了。

公生との共演が持つ意味

どうしてこの回が物語で重要な意味を持つかって、公生とかをりが唯一、一緒に演奏した回なんですよね。現実世界では。宮園かをりの人生のクライマックスと言っても過言じゃない瞬間で。「公生と一緒に演奏する」という夢が叶ってしまったかをりは、この後どんどん「死」に近づいていく。まるで公生との演奏でエネルギーを使い果たしてしまったかのように。

宮園かをりの秘められた想いを知ってから見ると、涙なしには見られません。

2人の演奏する姿を見て、椿が複雑な顔してるところもミソで。ずっと一緒にいた公生が見せる、知らない顔。公生への想いを自覚してない椿の、気持ちの芽生えが描かれて要るんじゃないかと。表情ひとつで表現するなんて、新川先生は天才か!

見れば見るほど新しい発見がある君嘘。これからも振り返っていきます。

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